電気工事業界の現場では、日々どのような仕事が行われているのでしょうか。今回は、和田電気工事株式会社で働く渡辺さんに、会社の社風や働く環境、仕事のやりがいについてお話を伺いました。柔軟な働き方ができる職場環境や、仕事を通じて実感する社会への貢献、そして将来の目標について、リアルな声をお届けします。日々の仕事の中で感じるやりがいや、職場の雰囲気について知ることで、電気工事業界での働き方をより具体的にイメージできるはずです。
① 社風・文化について
―― 友人や家族に話したくなるような「社風」や「文化」を教えてください。
渡辺さん: 「うちの会社の社風を一言で表すなら『柔軟』です。例えば、私用で遅出や早上がり、休暇をお願いすることがあっても、基本的に却下されたことがないんです。これは、仕事の状況に応じて柔軟に対応してもらえる環境が整っているからだと思います。」
―― 確かに、そういう柔軟な環境があるのは大きな魅力なりそうです。では、社長の口癖や大切にしている考えについて教えてください。
渡辺さん: 「社長の口癖は『〇〇しかない』です。悩む前にまずやってみる、という考え方が根底にあります。決断を迷っているときでも、まず動いてみないことには始まらない、という姿勢を大切にしているんだと思います。」
―― その姿勢が社内の雰囲気にも影響していそうです!では、会社の夢や目標についてお聞きします。来年、3年後、そして将来的な構想はありますか?
渡辺さん: 「従業員目線で言うと、会社として明確な目標が示されているわけではないんです。ただ、個人としての目標は持っています。それは『会社の稼ぐ力を上げること』です。例えば、人を増やせばこなせる仕事が増え、売上も上がります。そうなれば、完全週休2日制の実現も可能になるし、より良い雇用条件を提供できるようになる。そういった仕組みを作っていくことが、会社の成長につながると考えています。」
―― 働く環境の向上が、会社全体の成長にも繋がっていそうです!では、会社の歴史やターニングポイントについて、よく話題になることはありますか?
渡辺さん: 「やはり、先代社長からの世代交代が一つの大きな転換点です。長年築いてきたものを受け継ぎつつ、新しい時代に合わせて変えていくというのは、どの会社でも難しい部分だと思います。」
―― 会社の歴史を引き継ぎながら、時代に合わせて変化していくことが求められるんですね。もし社会科見学で子どもたちが来社したら、どんな会社の『魅力』を伝えますか?
渡辺さん: 「正直なところ、小学生向けに説明できる魅力はあまりないかもしれません。電気工事って、完成した後はあまり目立たない仕事ですから。ただ、自分たちの仕事が社会のインフラを支えているということは伝えられると思います。『この建物の電気は、こうやって設置されているんだよ』といった視点で説明すれば、興味を持ってもらえるかもしれません。」
② 働く環境・待遇について
―― 先ほどお話しいただいた“柔軟な社風”にも通じるかもしれませんが、これは助かるなぁと思う、会社の制度や待遇があれば教えてください。具体的な場面でありがたみを感じた制度や対応があれば教えてください!
渡辺さん: 「私用で遅出や早上がり、休暇のお願いをしても却下されたことがないです。もちろん仕事の状況次第ではありますが、柔軟に対応してもらえるのはありがたいです。ガチガチにルールで縛られるより、個々の事情に寄り添ってくれる会社の方が働きやすいですよ。」
―― 柔軟な働き方ができるのは大きな魅力ですね。では、職場の雰囲気はどのような感じですか?
渡辺さん: 「まず、書類の多さが目につきます。歴史を感じさせる賞状なんかも結構あって、長く続いてきた会社だなと改めて感じることがあります。インテリアにこだわりがあるわけではないですが、仕事に必要なものは揃っています。」
―― 会社の歴史を感じる空間で素晴らしいです。最近、社内で話題になった面白いエピソードがあれば、こっそり教えてください。
渡辺さん: 「正直、思い当たることがないんですよ(笑)。業務が忙しくて、みんな真面目に仕事に取り組んでいるので、社内で大きな話題になるような出来事は少ないかもしれません。」
―― それだけ仕事に集中できる環境ということですね。では、社内のムードメーカーと呼ばれるような方はいますか?
渡辺さん: 「矢口さんです。ベテランならではの経験値と人柄で、職場の雰囲気を和ませてくれる存在です。」
―― 経験豊富な方がムードメーカーになっているのは頼もしいです。入社前と入社後で感じたギャップはありましたか?
渡辺さん: 「入社前の情報が少なすぎたので、そもそもギャップが生まれようがなかったです(笑)。もう少し事前に会社のことが分かれば良かったとは思います。」
―― 確かに、事前情報が少ないと、ある意味で『想像と違った』というギャップも生まれにくそうです。では、どんな後輩が来たらうれしいですか?
渡辺さん: 「器用で察しがよくて、仕事もコミュニケーションも好きな人です。あと、安全意識をしっかり持っていて、周りを見ながら丁寧に動ける人だとうれしいです。」
③ 仕事のやりがい・役割について
―― 仕事のスケジュールを教えてください。(1日単位・1週間単位・プロジェクト単位)
渡辺さん: 「基本的に、スケジュールは多現場の進行度合いや元請けの要望、電話連絡次第で日々変わります。前日に予定を立てても、その半分消化できれば予定通りと考えるくらい、流動的です。柔軟に対応する力が求められます。」
―― スケジュールが日々変わるというのは大変そうです。その分、臨機応変な対応力が養われそうですが、この仕事で『社会の役に立っている』と実感した瞬間はありますか?
渡辺さん: 「かかわった現場が実際に運用されている様子を見たときです。自分が手掛けた仕事が、実際に社会で機能しているのを目の当たりにすると、やっぱり達成感があります。」
―― 自分の仕事が目に見える形で社会に残るのは、大きなやりがいに繋がりそうです!入社してから、ご自身が成長した(変化した)と感じることはありますか?
渡辺さん: 「電気や建築業界、人、お金に対する理解が深まりました。実際に仕事をすることで、業界特有の仕組みや、お金の流れなども把握できるようになったのは大きな成長だと思います。」
―― 確かに業界ならではの知識が身につくのは、実務経験ならではの強みですね。
そうした経験を重ねる中で、業界ならではの言葉や文化にも触れる機会が増えたのではないでしょうか?もし印象に残っているものがあれば教えてください。
渡辺さん: 「建築業界では『傾斜』ではなく『勾配』という言葉を使います。あとは、長さの単位は基本的にミリメートル(mm)です。例えば1メートルでも、現場では『1000mm』と表現するのが普通です。」
―― 細かい部分ですが、業界内では当たり前の表現が、外の人には馴染みがないことも多いのではないかと感じます。仕事について『これだけは!』と思う信念や、大切にしていることはありますか?
渡辺さん: 「『隙を作らない』ことです。時間とお金が許す限り、クオリティを上げることを意識しています。妥協せず、できる限りのベストを尽くすことが大切だと思っています。」
―― 仕事の質を徹底的に追求する姿勢が伝わりますね。最後に、印象に残っている顧客とのやりとりや仕事について教えてください。
渡辺さん: 「ある現場で、顧客から『この設備、本当に必要なの?』と聞かれたことがありました。丁寧に説明して納得してもらったんですが、2週間後にまた同じ質問が(笑)。さらに工事が終わった後も、同じことを聞かれました。結局、偉い人ほど忙しいのか、忘れるのも早いんだなと思いました。」
④ エピソード・裏話について
―― 輝いている上司や面白い上司の武勇伝を教えてください。
渡辺さん: 「正直、これといった武勇伝は思い当たりません(笑)。ただ、矢口さんは、経験豊富で頼りがいがあります。知識量がすごくて、現場でも的確な判断をしてくれるので、みんな自然と頼っている感じです。」
―― ベテランの方がいると、現場の安心感も違いますよね!では、カミナリが落ちた!と思うほど怒られたことはありますか?(自分以外でも)
渡辺さん: 「さすがに覚えていないです(笑)。もちろん、仕事をしていれば怒られることもありますけど、よっぽどのミスをしない限り、大声で怒鳴られるようなことはないです。」
―― それは働きやすそうな環境です!では、仕事で失敗した後、どのように立ち直りましたか?
渡辺さん: 「開き直ります。あとは『臥薪嘗胆(がしんしょうたん)』です。一度失敗したら、その悔しさをバネにして次回は先手を打つ。ミスを繰り返さないために、できることを考えて行動するようにしています。」
―― ポジティブな切り替えが大事ですね!ちょっと変わった(面白い)前職の方はいますか?
渡辺さん: 「いないです。」
―― 確かに、電気工事業界に来る方は、ある程度同じようなバックグラウンドが多いのかもしれません。では、最近困ったことや、不穏なことがあればこっそり教えてください。
渡辺さん: 「忙しいことですか(笑)。とにかく仕事が多くて、人手も足りないので、なかなか落ち着く暇がないのが現状です。」
―― なるほど(笑)。では、家族や友人、恋人に自慢するとしたら、『仕事』のどんな部分を語りますか?
渡辺さん: 「お金を稼げるところです。でも、家族や友人、恋人にお金の話はしたくないし、そもそも私生活で仕事の話をするのがあまり好きではないんですよ。」
⑤ キャリアと成長について
―― 転職(応募)のキッカケや今の会社に興味を持った理由はなんですか?
渡辺さん: 「転職のキッカケは離婚です。仕事を探していたときに、検索でこの会社の求人が出てきて、雇用条件も悪くなかったので応募しました。」
―― 生活の変化が転職のきっかけなんですね。今ではすっかり職場にもなじまれている印象ですが、働く中で特に印象に残っている言葉やエピソードがあれば教えてください。
渡辺さん: 「『助かった』と言われたことです。シンプルな言葉ですが、自分の仕事が誰かの役に立ったと実感できるので、やりがいを感じます。」
―― そうした日々の積み重ねが、今のやりがいにつながっているんですね。では、今後の夢や目標について、熱く語ってください!
渡辺さん: 「個人としての夢は、仕事の先にあります。ただ、目標としては『会社の稼ぐ力を上げること』です。そのために、人を増やし、仕事のクオリティを上げることが大切だと考えています。人が増えれば、仕事の幅も広がり、売上も上がる。余裕ができれば完全週休2日制の実現も可能で、より良い就業環境が整います。
地方の電気工事業者としては、人口減少と建設業の人手不足という大きな課題に直面しています。これまで通りのやり方では新しい人材は集まりにくい。そのために、会社のブランド化が必要だと考えています。単に安く工事をするのではなく、高品質な仕事を提供し、それが評価される環境を作ることが大事です。
また、個人としてのブランド力を高めることも重要です。社内外問わず、『この仕事ならあの人に任せれば大丈夫』と思われるような人材を増やし、適材適所で仕事を回せる組織になれば、より効率的に目標に近づけるはずです。
仕事とは突き詰めればお金を得るためのものですが、同じ時間を使うなら、より効率的に稼ぎたい。無策に労働時間を増やすのではなく、会社が稼ぎ、それを労働者に還元する。この仕組みを実現することが、私の目標です。そして、それを実現できるのが、今の会社だと思っています。」
まとめ
今回のインタビューを通じて、和田電気工事株式会社の仕事のやりがいや、働く環境のリアルな一面を感じていただけたのではないでしょうか。確かな技術と柔軟な働き方を両立しながら、一人ひとりが成長できる環境が整っています。電気工事業界に興味がある方や、新しいキャリアを考えている方にとって、今回のインタビューが参考になれば幸いです。